今日の給食

給食室から

ハッシュドビーフの話

 今日は、2学期給食最後の日ですね。そして、みなさんが待ちにまった和牛給食の日でもあります。前回の「牛丼」を提供したときは、とても大きな反響がありました。たくさんの児童生徒や先生から「おいしかった」「お肉がとろけるよう」「やっぱり和牛の味は格別だね」と喜びの感想をいただきました。

 今回は、クリスマスも近いので洋食を出そうと思い、ハッシュドビーフを出しました。この前「ハッシュドビーフとハヤシライスの違いはなんですか?」という質問を受けました。みなさんは、この2つの料理の違いを知っていますか?ハッシュドビーフのハッシュ(hash)は、英語で「細かく切る」という意味があります。ハッシュドビーフは細かく切った牛肉や玉葱などの野菜を使って作ります。

一方、ハヤシライスはというと・・・なんだか「ハッシュ」と「ハヤシ」似ていませんか?そう、ハヤシライスは、実は日本生まれの料理で「ハッシュドビーフ」をごはんにかけた料理なのです。「ハッシュ」がなまって「ハヤシ」に聞こえたから「ハヤシライス」と呼ばれるようになったといわれています。他にも諸説あり「早矢仕 有的(はやし ゆうてき)」さんが考えた料理だから、ハヤシライスと名付けられたという説もあります。

他にも似ている料理があります。「ビーフシチュー」は「ハッシュドビーフ」と同じようにデミグラスソースなどで煮込んで作りますが、具材がゴロゴロと大きいところが特徴です。「ビーフストロガノフ」という料理もよく似ているのですが、これはロシア生まれの郷土料理で、最後にサワークリームなどを入れて仕上げます。

みなさん、それぞれの料理の違いは分かりましたか?

今日のハッシュドビーフは、具材を調理員さんたちが愛情込めて、みなさんが食べやすいように細かく切って調理してくださってます。和牛の美味しさを味わいつつ、調理員さんや栄養士の愛情も給食で感じていただけたら嬉しいです。

 今日で2学期の給食は最後ですが、また3学期もみなさんがニコニコ笑顔で給食を食べる姿が見られる日を楽しみにしています。もうすぐ冬休みに入りますが、しっかり栄養を摂って、体調を崩さないように元気に過ごしてください。

 

給食の思い出 ~涙のカレーライス~

                                             教頭 渡邉 文俊

 私の給食の思い出は、なんといってもカレーです。学校で出てくるカレーは家庭のカレーと違う美味しさで、おかわりを何度もした覚えがあります。

 

 私が生まれ育った地域の学校は熊谷特別支援学校のように自校給食という形式ではなく、給食センターから配送されてくる給食でした。若干冷めた給食でしたが、友達とおしゃべりしながら楽しく食べていたことを思い出します。皆さんが温かい給食を食べられること、とても美味しい給食を食べられることは感謝しなければいけないことかもしれません。

是非機会があれば、本校の栄養士さんや調理員さんの方々に感謝の言葉を伝えてくれると嬉しいなと思います。

 

 さて、給食の思い出に私はカレーと述べましたが、美味しかったという思いでだけではありません。カレーというと今でも苦い思い出を強烈に思い出します。自校給食ではない学校の多くは、配送された給食を係が教室に運び配膳する形をとっています。当然私の学んだ学校もそのように給食が準備されていました。当時私も給食係で係の仕事をしていました。クラス40名分の食缶をその日も一人で運んでいました。当日のメニューはカレーです。意気揚々と教室まで食缶を運んでいる途中、階段に足をつまずかせ、中に入っていたカレーを全てこぼしてしまいました。スローモーションのようにカレーがこぼれていく様子を今でも鮮明に覚えています。教室に戻った私は、クラスメートから冷ややかな目で見られています。「ふざけるなよ」などと心無い声も聞こえてきます。そんな冷たい視線や声に耐えられず泣いてしまいました。それだけ当時のカレーは人気で何物にも代えがたいメニューでした。恨みも相当だったと思います。

 

 そんな時一人の友人が、「他のクラスからカレーを分けてもらおう」と提案してきました。何名かで各クラスを回り、少しずつ分けてもらうことができました。その時の友人の行動と担任の先生の優しい言葉に助けられました。その時食べた1杯のカレーの味はいつもと違いほろ苦く感じられたものでした。

 

ちなみに、私の好きな給食メニューを紹介します。

  1位   カレーライス:家庭とは違う味付けで絶品でした。

  2位   焼きそば:ふやけたボソボソの麵でしたが最高に美味しかった。

  3位   揚げパン:当時は砂糖でまぶしたものだけでした。

 

彩の国ふるさと学校給食月間

11月24日

 今日の給食

・しゃくし菜ごはん ・牛乳 ・さわらのねぎしょうゆ焼き

・大根と豚肉の煮物 ・かきたま汁

 

 きょうは秩父の特産物「しゃくし菜」を使った混ぜご飯を出しました。「しゃもじ」に似ていることからしゃくしなと呼ばれるようになりました。しゃきしゃきとした歯ごたえがあり、歯切れもよいため、まんじゅうやおやきの具にも合います。9月くらいに種をまいて、11月には直売所にしゃくし菜が並びます。

 

 埼玉県には新鮮でおいしい野菜や食材がたくさんあります。学校給食ではお米から食材すべて、埼玉県や国産のものを使用するようにしています。また、昔から引き継がれてきた郷土料理も大切にし、次の世代にも受け継がれるように献立も作っています。

 さまざまな思いが詰められて作られている給食を、これからも大切に食べてください。

 

彩の国ふるさと学校給食月間

11月19日の様子

 今日の給食

・深谷にぼうとう風うどん ・牛乳 ・ゼリーフライ ・ツナとひじきのサラダ

 

 今日は、行田市の有名な料理「ゼリーフライ」をだしました。ゼリーはゼリーでも、お菓子のゼリーを揚げているわけではありません。かたちが小判型(銭のかたち)であることから、銭という言葉がなまって「ゼリーフライ」と呼ばれるようになったといわれています。

 見た目は衣のついていないコロッケのようなもので、そのルーツは日露戦争の時、中国から伝わった「野菜饅頭」だということです。軽食としてソースをつけて食べます。

 ゼリーフライは、おからや茹でたじゃがいもをベースに、ねぎやにんじんなどの野菜を加えて、形を整えて素揚げして作ります。給食でも、調理員さんが大量のじゃがいものを皮をむき、蒸し器で蒸して、ていねいにつぶし、ほかの具材を混ぜ込んで…といちから手作りして作っています。

 行田市にはたくさんのゼリーフライのお店があります。行田市にお出かけした時にぜひ訪れてみてください。給食のゼリーフライも、お店に負けないくらい、愛情込めておいしく作っています。味わって食べてもらえると嬉しいです。

 

 にぼうとうは、深谷市を代表する郷土料理です。ひらたい麺を茹でずに汁で煮込む、とろみのあるうどんです。新しい1万円札に描かれる深谷市の偉人「渋沢栄一」はにぼうとうが大好きだったようです。今日の給食は煮込んでいませんが、にぼうとうに入る野菜や具材を使って汁を作りました。冬の野菜をたくさん使ったほうとうです。野菜の甘みやうまみを味わってみてください。

 

彩の国ふるさと学校給食月間

今日の給食

・深谷ねぎごはん ・牛乳 ・おろしハンバーグ ・キャベツのごまあえ

・具だくさん味噌汁

 

 11月は「彩の国ふるさと学校給食月間」です。この月間は給食を通して、地域でとれる野菜や郷土料理を紹介し、ふるさとへの興味や関心、愛着をもってもらうことを目的としています。また、毎日の食事でもそうですが、食材を作ってくれる人、ご飯を作ってくれる人、動物や植物に感謝することを再確認して、「おいしい食事をありがとう、命をいただいてありがとう」と感謝の心を育てる月間でもあります。

 スロープ下には、「彩の国ふるさと学校給食月間」にちなんだ展示物が飾られています。ぜひご覧ください。

 また、リクエスト給食の投票も行いますので、楽しみにしてください。

 

 今日は「ふかやねぎごはん」をだしました。ふかやねぎは、ねぎの白い部分が多く、甘みがあってやわらかい、深谷を代表する農作物です。ねぎは1年間を通して収穫されますが、中でも寒い環境のなかで育ち、冬に収穫される「冬ねぎ」は、1年の中で甘さが最も甘いねぎです。また冬は寒く、体調を崩しやすい時期ですが、ねぎには血流をよくするアリシンや、免疫力を高めるビタミンCなどの栄養素がたっぷり入っているため、風邪予防に効果ばつぐんの野菜です。

 旬の野菜がもつパワーは素晴らしいです。なぜなら、その時期に私たちに必要な栄養素をたくさん蓄えているからです。給食でも、旬を意識した野菜をたくさん取り入れています。みなさんもぜひ「旬」の野菜を給食やおうち、お出かけのときに探してみてください。